お聴聞 2006/1/1
浄土真宗で大切にしている「聴聞」とは文字通り聞くことです。
何をどのように聞くことなのでしょうか。
それは阿弥陀様の み教えを「そのまま」聞かせて頂くことです。
しかし、この「そのまま」聞く・聞かせていただくと言うのが
実はとても難しいのです。
ではなぜ「そのまま」なのでしょうか。
それは、阿弥陀さまのお救いが、「あなたを必ず仏と成らせますよ。」
と私がそうしたことを願う前に、頼る前に「すでにあなたを救わずにはおれないと願い、あなたを救う全ての手立ては用意したよ。」
と誓って下さっているからです。
そのみ教えをそのままに聞かせて頂く。
例えば砂漠で彷徨い喉がカラカラな旅人が、オアシスで一杯の水を差し出された時、その旅人は、その水を躊躇いなくありがたく頂きますね。
死のふちをさまよっている時に、毒がはいっているかもしれないとか、
あとで法外な料金を請求されるかもしれないなどと考えている余裕は、
全くありません。
仏さまから見られた私の姿は、砂漠を彷徨う旅人そのものなのです。
その私に「まかせよ」と仰ってくださる阿弥陀さまのおこころを
仰せのままに、自然に頂くことが大切なのです。
今年も共々に聴聞していきたいですね。
釋 光乗