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聴聞と折り紙  2006/1/30

子どものころ、姉と一緒に一生懸命に色紙を折ったことを覚えています。
手先の器用な姉は、色紙を様々な世界に変えて見せてくれました。
空色の紙の上に、真白な飛行機、その下にはカエル・ゾウ・カバなど。
一枚の紙は少し手をくわえる事で、色々な形に変身します。

それはまるで、ころころと変わる私の心と同じようにも感じられます。
私たちは、自分では気が付かないうちに心をいつも色々な色・形に変えています。時には鮮やかな花。またある時は勇ましいライオン。美しく鶴のように装って見せていても、本当は恐ろしいハイエナの心をしているかもしれません。

聴聞は、そんな私たちの姿に気づかせていただく大切なご縁です。
阿弥陀様の法にふれることで、ありのままの私にであうことができたなら、
何ものにも代えがたい喜びが自然と溢れ、力強く人生を歩んでいくことができるのではないでしょうか。
                              釋 廣樹