法話

トップ > 法話 > 阿弥陀さまに導かれ 2006/2/20

阿弥陀さまに導かれ 2006/2/20

2月の激寒の中、プロ野球各球団の選手たちはキャンプを行っています。
開幕後の長い戦いに向けてそれぞれの選手が、様々な練習方法で自分の体を極限まで鍛えあげます。
そこには、はっきりとした目標に向けた強い意志が感じ取れます。
「ここを直したい・この力をもっと伸ばしたい・そのためには」という具体的な目標が定まっているからこそ、どれほど辛く過酷な練習であっても、
その先にある結果に向けての過程として、充実した日々を過ごしているのではないでしょうか。
これはプロ野球選手の方に限ったことではありません。
人生の矛先があいまいでこれまで何もする気が起こらなかった人でも、
人生にはっきりとした目標が定まれば自然と進むべき道が開け、
輝きに満ちた時を過ごして行けるのではないでしょうか。

阿弥陀様は、そういう私を知りぬいた上で、計り知れないほどの長い時間をかけ、人生の目標をたてて下さった仏さまです。
「あなたの生命は、単に消えてなくなっていくだけの命ではなく、
お浄土に生まれ、仏となる命なのだよ、決して間違わせはしない」
と喚びつづけ、はたらき続けて下さっているのです。
そして、そのおはたらきが南無阿弥陀仏というお言葉なのです。
阿弥陀さまのお慈悲の心にふれたとき、私の人生は進むべき道がひらかれた輝かしい生命を頂いていることに気づかされます。
お念仏の中に願われ生かされ支えられている生命。
勿体無く有難いことです。 
                                釋光乗